里山と都市を結ぶライフスタイル提案型施設
丹波篠山の緑豊かな山間に建つミノムシの殻のような外観のタイニーハウス。
外壁はアカマツの古材をアップサイクルした乱尺シングル葺き仕上げとし、訪れる季節や時間帯、天候によって様々な立体的表情を見せます。
殻に籠りつつ風に揺られるミノムシのように、外部環境との心地良い距離を図ることができる宿泊施設を目指しました。
内部は3層構造になっており、1階の出窓はダイニングのベンチと連続した外部と繋がる小さな縁側のような役割を持たせています。また、内部の親密感を生むために最小限に抑えられた2階、ロフト階の開口部からは、庭に植樹した山採れの木々や丹波篠山の里山風景、星空が切り取られます。3層分の床を平面的に回転しながらスキップフロア状に配することで、気配や空気を吹抜けで繋ぎつつ死角となる居場所を生み出すように計画し、上階に登る楽しさを感じられるような様々な仕掛けを設えました。
information
所在地 | 丹波篠山市 |
用途 | 宿泊施設 |
延床面積 | 26.35㎡ |
企画運営 | 大谷開発 |
基本設計 | MuFF+クラウドアーキテクツ |
設計監理 | 今津修平+右田知哉 |
構造設計 | 清水良太構造デザインスタジオ |
施工 | あかい工房 |
竣工 | 2024年7月 |
写真 | 岡田和幸 |
受賞 | 2024年 地域材利活用建築デザインコンテストin兵庫 最優秀賞 |