VillEdge”horaana cabin”

Tanabasasayama / 2024

里山と都市を結ぶライフスタイル提案型施設

キャンプ場や温泉施設を併設する自然豊かなアウトドア施設の敷地の一角に、小さな宿泊所を計画しました。
計画地北側には里山の田畑が広がり、南側には山を背負う立地環境であるため、春には桜、夏の新緑、秋は紅葉と、四季それぞれに違った景色を楽しめる場所です。
この豊かな自然環境の中に佇む建物の中心にみなが集まることの出来る小さな空間を設え、中心には有機的な形状のケヤキのテーブルを配置しました。このテーブルを中心として東西に小さなボリュームを、南北に深い軒下空間をそれぞれ配置し十字型の構成で計画しています。

南北方向に伸びる軒下空間は建物内部〜軒下空間〜外部環境へと空間がシームレスに連続しています。そこでは、宿泊者などが集まってバーベキューをしたり、ハンモックでくつろいだり読書をするなど、山や田畑への視線が一直線に抜ける見通しの良い居場所となっています。
開放的な南北方向に対して、東西方向にはそれぞれ寝室とキッチンを配置し、洞穴の中に籠るような空間体験を目指し、開放性だけではなく落ち着いて過ごすことが出来る空間を目指しました。

この十字型の建物を囲うように建物周囲には起伏のある小さな丘や、近隣の山取りの木々を植樹し、緑豊かな環境をつくりました。
この施設が里山の風景の一部として、木々の育成や周囲の森・里山の循環とともに育っていくことを期待しています。

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information

所在地丹波篠山市
用途宿泊施設
延床面積41.84㎡
企画運営大谷開発
基本設計MuFF+クラウドアーキテクツ
設計監理今津修平+矢野直子
構造設計清水良太構造デザインスタジオ
施工あかい工房
竣工2024年7月
写真岡田和幸
受賞2024年 地域材利活用建築デザインコンテストin兵庫 最優秀賞

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